やっぱノーベル賞者は半端ねぇ

お恥ずかしいことに、atomic clockというものがどうやってできているのかを
僕はうまく理解できていなかったので、改めて勉強しています。


その中で、AMOをやる人なら何万回と聞いたことのあるであろう、
Ramsey's method of separated oscillatory field というものが
あるのですが、正直、Ramsey interferometerであることは
そこら中に書いてあるものの、僕がどう計算しても、なぜ
それでうまくいくのかが分かりませんでした。簡単な計算のはずなのに
何故。


ということで、Nobel lecture by Ramseyさんのを読みました。
http://nobelprize.org/nobel_prizes/physics/laureates/1989/ramsey-lecture.html

もうとにかく分かりやすかったです。はじめの3ページでとりあえず
atomic clockのfrequencyがどうやって図られているのかが分かります。


僕がわかっていなかったのは、


two separated oscillatory field は coherentでなければならないこと、
またrotating fieldがcoherentであるときは、ちゃんとそれも
計算にいれないといけないこと。
http://nobelprize.org/nobel_prizes/physics/laureates/2005/hansch-lecture.pdf

流れてくる原子の速度が微妙に違うことがポイントなこと。


です。こういったところをしっかり説明してくれるのは、やはり
開発した本人のレクチャーならでは、ということでしょうか。


次は、frequencyをどうやってカウントするのか、ということを
知りたいと思います。この辺の実験はなぞだらけだ。


追記:optical frequency をカウントするのはoptical combを使って、ということは
よく書かれていますが、いまいち、それがどう時計になるのかはわかりづらかったのですが、
いいまとめがここにあります。


An Optical Clock Based on a Single Trapped 199Hg+ Ion -- Diddams et al. 293 (5531): 825 -- Science


optical combに関しては、やはりノーベル賞レクチャー
http://nobelprize.org/nobel_prizes/physics/laureates/2005/hansch-lecture.pdf
がよいでしょう。