ざっとへ
 ぜひとも最後の文章を書いてくださいな。


 晴れだ。笑っていればいいことがあるような日だ。だから笑っていたら、もっと友達と一緒に笑う機会が増えた。
 夜だ。黙って数学をしていれば数学が僕の好奇心と向学心を満たしてくれるような闇だ。だから黙って数学をしていたら、もっと数学が好きになった。
 飯だ。カツどんを食った直後の寿司は大してうまくないのに、サッカーをして家に帰った後のカレーはうまい、そんな食べ物だ。食べ物のことを考えたら、今の僕の苦労も明日の幸福につながるような気がした。
 春だ。イメージの中のそよ風が、草原が、太陽が、僕という自己中な存在を差別なく包み込んでくれる季節だ。そうやって暖かい風の中を走る子供たちを見ていたら、少しは他人を思いやれる気がした。
 曲だ。マージャンをやりながらボーっと聞いてたら聞き逃してしまうけれども、ちょっと耳を傾ければ心から涙がにじみ出てくるようなメロディーだ。だから口ずさんでいたら、僕の中から情熱がにじみ出た。
 明日だ。昨日を忘れるために存在し、今という時間をかみ締めるためにある概念だ。だから前を見て、今できることをやっていたら、幸せがやってきた。
 君だ。